「応援ってなんだろう?」神南の街と子どもたちが一緒に作った景色
Report
2025.12.25
神南の街に約150枚の応援フラッグが揺れた理由

2025年10月に開催された「JINNAN URBAN SPORTS PARK」および「JINNAN MARKET #12」。
VALLOON(金沢アトリエ)は今回で5回目の参加となりました。
企画段階からアートディレクションとして関わり、テーマである「Unite×スポーツ」をどう“街の表情”として可視化するか、時間をかけて考えてきました。
スポーツがつなぐエネルギーを、どうすれば街の景色として表せるだろう?
その問いの先に生まれた答えが、地域のみんなで染めた約150枚の応援フラッグでした。
子どもたちと描いた「応援」という気持ち
フラッグ制作の中心となったのは、渋谷区立神南小学校4年生、約100名の子どもたち。
技法は『グルーろうけつ染め』。
ボンドで描いた線に染料が入らない仕組みを利用して、それぞれが布に自由に図柄を描きました。

テーマは「応援」。
「やる人」「見る人」「支える人」
スポーツは誰か一人では成り立たないこと。
ちょうど学校で「福祉」を学んでいた子どもたちは、自分の経験や視点から“応援とはなにか”を考え、風景、ボール、声援、言葉…さまざまなイメージを旗に込めました。
こうして、一つとして同じもののない、個性あふれるフラッグが生まれました。
乳児から大人まで。街ぐるみで染めた「ブルークレール」
今回は小学生だけでなく、地域の多様な世代が制作に参加しました。
◎coしぶや(子育て家庭向けワークショップ)
渋谷区の子育て支援施設では、幼児たちが保護者と一緒に絞り染めに挑戦。偶然が生む模様に、思わず大人も笑顔になる時間でした。
◎SLOTH JINNAN(大人向けワークショップ)
神南で働く大人たちも参加。
普段アートに触れる機会の少ない方が、無心で布を染める姿が印象的でした。

雨の日に、街に灯った色
イベント当日はあいにくの雨。
屋外コンテンツは縮小となりました。
それでも、並んだ約150枚の応援フラッグは、雨に濡れてより深く発色し、鮮やかに街を彩っていました。

フラッグを見上げながら、来場者の方が
「なんで応援なんですか?」と話しかけてくれた瞬間もありました。
“装飾”ではなく、確かに街の風景として受け取られた、そんな手応えを感じた場面です。
イベント終了後、フラッグは「coしぶや」内でも展示され、しばらく地域の日常の中で、ゆっくり揺れ続けました。

VALLOONの挑戦について
「美術は世界を変えられる」。
有限会社金沢アトリエは、このコーポレートアイデンティティのもと、長く美術教育と向き合ってきました。
単に美大受験のための予備校ではなく、社会に貢献できる美術人を育てる“塾”的な存在として。
その延長線上に誕生したのが、美術の可能性に挑戦するプロジェクト「VALLOON」です。
湘南美術学院で培ってきた教育のノウハウと、アーティストとの豊かなネットワーク。そのすべてを活かして、「アートでチャレンジしたい」という想いに寄り添い、企画から運営まで伴走する──。
それがVALLOONの役割です。
“VALLOON(バルーン)”という名前には、価値(value)を膨らませる(balloon)という意味が込められています。
おわりに
VALLOON(金沢アトリエ)はこれからも、
・子どもが街に関わるきっかけ
・大人がアートに触れる機会
・街が自分たちの力で景色をつくる経験
そんな“感性が膨らむ瞬間”を生み出していきます。
展示やワークショップ、イベントを通じて生まれる感性の交差点へ、ぜひ足を運んでみてください。
皆さまとお会いできる機会を楽しみにしています。
