VALLOON CREATIVE PERTNER

9/20-10/1 個展 | 山岸虎太郎
「HOTDOG RACING 2023」

VALLOON STUDIO 渋谷

VALLOON STUDIO SHIBUYAでは、2023年9月20日(水) – 10月1日(日)にて、山岸虎太郎 個展「HOTDOG RACING 2023」を開催いたします。

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2023年9月20日(水) – 10月1日(日)
12:00 – 20:00
休廊日:月曜、火曜

オープニングパーティー:9月24日(土)
滞在制作期間:9月6日(水) – 9月17日(日)
※制作中の来場も可能です。日時は不定期となりますので、VALLOON STUDIO公式Instagramにてご確認ください。

Instagram▶︎ https://www.instagram.com/valloonstudio_shibuya/



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アーティストについて


山岸 虎太郎

1997年生まれ。漫画家。
美大の予備校の講師として勤めながら、ひたすらに絵を描き続けている。
自ら生み出したキャラクターを漫画やフィギュアとして制作したり、その世界観を様々な手法で表現している。
Instagram▶︎ https://www.instagram.com/yokswc/

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今回から展示している紙でできた器、通称「紙器」についてと展示までの流れ

どこで見たかいつ見たのか定かではないが、田舎の旅館や民宿に時々置いてあるゴミ箱を参考に、
陶芸の手捻りの技法を借りて去年の夏にゴミ箱をつくった。
地方のおばちゃんが作っているようなものを最初は朧げに目指していたが、ある程度形になってきたところで、これをもう少し大きくしてみたいという気持ちになって、ゴミ箱から用途不明の壺のようなものにしていこうということになった。はじめに作ったものはいまだに完成していない。サボったり、チラシを漁ったりしながらどんどんと大きくなって、自分の4畳半の部屋に置いておくには色も形も大きさも鬱陶しく思えるほどに成長していくこれをいつからか土器ならぬ紙器(しき)と呼ぶようになった。


まだ一つ目が完成していないのに、欲張って第二号を作り出した。今度は紙器ということを意識してその年の確定申告のために集めていたレシートや領収証の束に目をつけこれを巻き巻きしていった。友人のTの誕生日に渡してみたら思いの外喜んでくれたので、味を占めてまた作り始めた。まだ一つ目は完成していないのに。こんどはなるべく大きく、そして早く作ることを目標にした。紙もそこら辺の新聞やチラシ、雑誌、フライヤーなど無作為に巻き巻きしていった。雑誌器はこうして生まれた。
できたものを見てみると、紙器の渦の中にたくさんの情報が見えた。しかしそのほとんどを覚えていない。企業のロゴや、季節ごとの催しだけが自分の記憶の中に情報として残っていたことがわかった。何周も渦が巻かれている様や、曖昧な情報だけが見えるこの紙器というものから、なぜかサーキットという単語が浮かんだ。早く作り上げようとするRTA的な意識と、ぐるぐる回り続ける情報の連続から思い浮かべたのだと思う。


今回展示が決まってから制作期間にある程度時間制限があったのでスピード感が必要だった。サーキット、レース、タイムアタックが今回の展示の大まかなキーワードとなった。